電気系雑誌の比較

電気系の雑誌と言えば電気書院から出版されている電気計算オーム社から出版されている新電気やOHMが有名です.電気主任技術者技術士を目指す方にとってはこうした雑誌から最新の業界トレンドや技術情報を得られるのは良いことですよね.時期によっては各種資格試験の解答・解説も掲載されるので,資格の勉強にも役立ちます.

ただ,上に挙げた3つの雑誌全てに目を通すのは時間もお金もかかってしまうので大変です.本記事ではそれぞれの雑誌を個人的に比較してみたので,どの雑誌を購読するか迷っている方の一助になれば幸いです.

 

早速ですが,各雑誌の比較表を下記のようにまとめました.黒字は公式情報,緑字は個人的見解です.

  電気計算 新電気 OHM
出版社 電気書院 オーム オーム
発売日 毎月12日 毎月1日 毎月5日
価格 ¥1,760 ¥1,450 ¥1,650
電子書籍
対象

電験1種,2種,3種

エネ管

技術士

電験3種

エネ管

電験1種,2種

技術士

ページ数 普通
見やすさ ×

 

発売日

電気計算は毎月中旬,新電気とOHMは毎月頭に発売されます.雑誌あるあるですが月号の付き方に注意が必要で,電気計算の場合は発売日の翌月の月号,新電気とOHMの場合は発売日と同じ月の月号が付きます.例えば10/12に発売される電気計算は11月号,10/1に発売される新電気と10/5に発売されるOHMは10月号という具合です.

 

価格と定期購入先

価格は3誌とも税抜きで¥1,500前後です.大きめの書店で購入可能である他,公式サイトや楽天Amazonからの購入も可能です.ただ,公式サイトの場合は送料がかかるので,楽天Amazonの方が結果的に安いです.また,楽天は一度売り切れると再入荷することはほぼないようで,Amazonの方が比較的在庫が多いイメージです.資格試験の解答が掲載される月号については発売日前から売り切れていることがあるので特に注意が必要です.

単発で購入する場合は表の価格になりますが,定期購入することで若干の割引が適用されるようです.定期購入についても,公式サイトの他,楽天ではFujisanというオンライン書店と提携しているようで,3誌ともにこちらを通して定期購入が可能です.

www.fujisan.co.jp

 

電子書籍の取り扱い有無

近年,利用する方も多い電子書籍ですが,電気計算は残念ながら電子書籍版は発行していません.一方で,新電気とOHMは電子書籍版も紙版と同価格で発行されています.

電子書籍のメリットとしては,雑誌の保管スペースが不要なこと,スマホタブレットを使ってどこでも閲覧可能なことが挙げられます.特に月刊誌を購読すると毎月雑誌が手元に1冊増えるわけですから,それなりに保管スペースが必要です.外出先や通勤・通学時の電車内でスマホを使って雑誌を閲覧できるのも余計な荷物が必要なくて便利ですね.

デメリットとしては,雑誌の付録は電子書籍版では付属しないことがあるそうなので注意が必要です.付録が目当ての場合は紙版を購入しましょう.

 

対象と難易度

電気計算は読者のターゲットを明記していませんが,解答掲載する資格試験から判断すると電験1~3種,エネ管,技術士を対象にしていると考えられます.新電気,OHMは公式HPに記載の通りです.

 

ここからは個人的見解です.

内容の難易度としては読者ターゲットに対応して新電気,電気計算,OHMの順に難しくなっていく印象を受けました.ただ,内容の充実度としては,OHMはページ数自体が少ないことに加えてオーム社の書籍の宣伝ページが多く,値段の割に得られる情報は少ないのかな?と感じました.電気計算,新電気については業界のトレンドや現場の声など,興味をひく記事が多数掲載されていて充実した内容でした.

続いて中身の見やすさについて,最初の表では電気計算を×,新電気とOHMを◯としました.電気計算が特別読みづらいと言うわけではないのですが,他の2つに比べると少し見劣りします.というのも電気計算は表紙こそカラー印刷ですが,中身は全てモノクロです.簡単な図表ならモノクロで構いませんが,複数プロットのグラフや写真なんかはカラーで鮮明に掲載する方が圧倒的に読みやすく理解しやすくなります.新電気とOHMは記事によってはカラーページになっていて読みやすいです.OHMについては紙質もツルツルしたいい紙になっています.

 

まとめ

電気系雑誌の定番である電気計算,新電気,OHMについて個人的見解を含めて比較してみました.どれを購読するか迷っている方の参考になれば幸いです.上述のFujisanでは一部ですが試し読みもできるので,一度覗いてみるともっとイメージが掴めるかもしれません.

個人的には電気計算の内容が自分に合っていたので定期購読予定なのですが,電子書籍化への対応ともう少し読みやすい(現代っぽい?)デザインに変わっていくことを期待します.